Q&A のコーナー
1.Q:ガク引き(フリンチ)を直す方法はありますか?
A:ガク引きは脳の反応による物だと言われています。これを、完全に直すのは大変難しく、人間である以上誰にでもあります。通常8時の方向に撃ちこむ事が多いようです。私の所では、これを修正させる為に、リボルバーのドライファイヤーやトリガーをハンマーが落ちる寸前に止めるなどのトレーニングを行い、効果をあげています。トリガーは引くのも重要ですが戻しも大変重要です。
2.Q:ジャム(ジャミング)はどんな銃でも起こるのですか?
A:はい!どんなGUNにもジャムやトラブルは起こります。1911やレミントンの870のポンプアクションでもジャムは起こります。(昔、AK47の75連ドラムマガジンでジャムを見たことがあります。)機械に稼動部分がある限りメーカーが何と言おうと、トラブルが起こるものです。
私の所ではこれらに対処するために、アドバンスクラスでは、トラブルの処理を重視してます。落ち着いた対応と瞬時にどんなトラブルかを見分け、それに対するジャムクリアー、セカンドウェポンへのチェンジなどを教えています。ジャムクリアーのトレーニングを積むと、2秒以内にはトラブル解消できます。単なるジャムでマガジンを抜くのは間違いです。
3.Q:ウイバースタンスは古いですか?
A:確かに少し古いかもしれませんが、USエアマーシャルなど航空機や狭いところを移動する場合には現在も使われています。又、今でも、沢山のシューティングスクールではウイバースタンスを教えるところが多いのが現状ですが、ベストはやはり左右の動きに優れたアイソサリーズやターレットスタンスです。タクティカルオペレーターの50%が今でもウイバーで50%がアイソやターレットですが若い世代はウイバーからアイソ、ターレットに変わっています。(個人的にはナチュラルスタンスがベストだと思っています。)
私のところでは、基本的にアイソサリーズかターレットを教えていますが、ウイーバーを完全にマスターしている人などは無理にフォームを変えさせません。
4.Q:フラッシュライトはどう使いますか?
A:私の所では、アンダーマウントにフラッシュライトを付ける事を薦めています。これは、片手でGUNを持ち、もう片方の手でライトをターゲットに照らすという行為が大変難しく、又、ヒット率が非常に低いためです。片手でターゲットを捕らえて撃つだけでも大変難しいのに、それにも増して、もう片方の手でライトを正確にターゲットに当てるのは困難です。しかし、アンダーマウントに付けたライトは操作も簡単で両手で撃てますので、ヒット率も昼間と大して変わりませんし、ジャムクリアーも通常通りで直ぐに出来ます。片手でライトを持った場合、ジャムクリアーが難しくパニックに陥る可能性があります。現在、多くのメーカーのGUNには、プロからの要望により、アンダーマウントが付いています。このことからも分かる様に、時代はアンダーマウントに移行しています。
5.Q:掛け声の、「カバー」と「ローディング!」について教えてください。
A:掛け声はチームにより異なりますが、射撃中に仲間にしらせるため大声で行います。一般的に、「カバー!」は、ジャムやトラブル、または、自分の援護射撃が必要と思われるときに使います。「ローディング!」(リロードのこと)は、自分がマガジンチェンジをしている事を仲間にしらせます。これは、急に発射音が聞こえなくなり仲間が不安になるのを防ぐためと自分は今何をしているかを、仲間に知ってもらうためです。
6.Q:なぜ最近のSWATは223(5.56mm)を使うのですか?
A:これは、最近の犯罪者が防弾チョッキを着て犯罪行為を行うようになってきたからです。防弾チョッキを着た人には、通常の9mmや38SPLなどでは全然歯が立たず、223などのパワーのあるライフル弾でしか人体にダメージを与えられません。最近では、M4カービンがMP5に換わり使われていることが多いです。これは、カリフォルニア州のノースハリウッドで、首から足首まで防弾着を身に付けAKMをフルオートで撃ちまくる犯人達に、LAPDの9mmベレッタでは太刀打ちできなかった事件を教訓にして全米のSWATに広がったものです。現在、ハンドガンも9mmより45ACPや40SWが好まれています。
7.Q:ライフルをバリケードの左から撃つ時、右利きの人でも左構えに変えて撃つ方が良いですか?
A:利き目が右の人の場合、相当な訓練を積まないとそう簡単には左構えで撃つ事は困難です。緊急時に人間がとっさに反応した場合、左構えでサイトインすることは大変難しいと思って間違えありません。又、右目をつぶってサイトインすると広い範囲が見えなくなりターゲットが右に逃げた場合、簡単に見失うことがあります。訓練を積んだ人以外、たいていの場合、左構えで撃つ必要はありません。形でなく当てることが大事です。
利き目が左で右手利き人は、通常、左構えに直されます。これは、左構えのほうがサイトインしやすいからです。しかし、私のところでは、両方で試させて、本人にとって撃ちやすい方を選ばせます。左目右手利きの人は、たいてい、右構えで撃った方が撃ちやすい様です。又、左構えで撃たせてみても、右目利きの人程は撃ち難くない様です。ただし、カービンのサイティングは、両目でしたほうが視野が広い分、有利ではあります。
8.Q:アサルトウェポンの有効射程距離は何メートルですか?
A:どんなに優れたライフルでも、スコープが付いていない場合200mが限界と思って間違いありません!AKMで300m先の人間に一発で当てることは事実上不可能です。AKファミリーでそこまでの精度は要求できません。7.62でも精度が悪いものは、弾は真っ直ぐに飛びません。一般的に、アサルトライフルのフロントサイトは100mで人間とほぼ同じ大きさで、200mでは半分、300mでは3分の1になります。300m先の人間を肉眼で識別するのは非常に困難です。
9.Q:シューティングマッチは重要なトレーニングになりますか?
A:はい、とても重要です。現在、アメリカのトレーニング施設では必ず、シュートオフ形式のマッチを生徒同士でさせます。これは、プレッシャーを体験するのに一番手っ取り早く、そこからプレッシャーコントロールを学ばせるのに良いトレーニングになるからです。その中では、わざとジャムを起こすようにしたGUNなどで出ることもあり、自分自身でトラブル解決しすべてをコントロールすることを学びます。
現在、スペシャルフォースやSWATチームに所属する人達の多くが、シューティングマッチに参加しています。もはや、これを否定することはできない時代となっています。
10.Q:CQBの極意とは何ですか?
A:敵との距離をとることです。敵との距離は、必ず、自分に有利に働きます。又、距離をとらないと、体を捕まれたりして逆に自分を窮地に追い込むことになります。室内では、壁際を歩く際、隅(コーナー)には近づかない様に気をつけます。ダイナミックエントリーを行う場合でも、隅には出来るだけ近寄らない様にして進入します。
11.Q:スペシャルフォースはどんなGUNを使っていますか?
A:私の知る限り、アメリカでは、SIG226、228やM9、GLOCK17、22、そして、1911などが多くのチームで使われています。また、最近では、M9のマガジンを使えることから、XDを採用しているチームもあります。これらのGUNに、一部をテフロンやアーマーコートなど防錆用の特殊加工を施し、オイル切れでも最低限、銃が可動できる様にしてあります。
GUNの口径は、弾の流用性を考慮して、チームで統一する事が多いですが、GUNの種類は個人の好みにより意外とバラバラです。
12.Q:他のスクールでお勧めは有りますか?
A:はい!有ります。ガンサイトというところです。アリゾナのプレスコットにジェフ クーパーが創設した有名な施設で、トレーナー自身も習いに行く所です。私は、自分が忙しい時はガンサイトを紹介しております。そこのトレーナーも十分な実力を持った方々です。GUNのレンタルや弾の購入も可能ですので、自分のGUNを持ち込む必要はありません。レッスン料もそれほど高くはありませんが、英語でのレッスンになりますので、英語力が要求されます。ただ、射撃の経験の有無を問わず、初めてそこでレッスンを受ける方は、ベーシックコースからのスタートとなります。
13.Q:サバげー、エアーガン、TVゲームのテクニックは実銃のCQBなどにも役に立ちますか?
A:はい!これは、大変役に立ちます。よく実銃はリコイル(反動)があるから、エアーガン、サバゲー、TVゲームとは性質の異なるものと解釈されがちです。私のところでトレーニングを受けた方のほとんどがこれらの経験者ですが、皆、構えもしっかりしており、ほんの少し教えれば、たちまち実銃での射撃もそつなくこなしていきました。エアーガン経験者は、標準のアメリカ人のプロと同等かそれ以上のアキュラシー(射撃精度)があり、私も結構驚かされました。サバゲー経験者は、動きながらの射撃や、ニーリングやプローンでの射撃は普段から行っているようでかなり手慣れたかんじでした。中でも驚かされたのは、TVゲームをしている人で、この方は今まで私の所に来た生徒さんの中ではかなりの腕前でした。最近、アメリカではシミュレーターがあり、これでトレーニングをすることも珍しくはありません。このことを考えますと、TVゲームも予想以上に実銃射撃に役立つことが判ります。
14.Q:黒猿さんのシューティングのアクセサリーについて教えてください。
A:ホルスターはBlade-Tech(ブレイドテック)ベルトタイプ、サファリランド6004、CRスピードホルスターです。サングラスは、オークレー(OAKLAY)Mフレームに3種類のレンズを使い分けています。普段はたいてい、オークレーの小さいレンズを付けています。このサングラスはもう10年以上使っております。靴はナイキのトレッキング用ZOOM、ブーツはダナ又はアディダスです。タクティカルスリングは、CQB SOLUTION (CQB ソリューション)か Tactical Taylor(タクティカル テーラー)です。
15.Q:ダットサイトは実戦にも有効ですか?
A:これは難しい質問ですが、80%位の確率で有効であるとのデータがあるそうです。様々のメーカーの光学サイトが実戦にて試されています。光学サイトでよく問題視されるのは耐久性でしたが、以前に比べるとかなりの耐久性があります。又、ダットサイトで物を撃つのは、非常に簡単でトレーニング時間の節約になります。最近、パラシュートの降下(HAHO、HALO)の際、気圧の急変によるダットのずれが問題として多々報告されているようです。このトラブルには、必ずバックアップ用のアイロンサイトを装備しておいて、降下後、ダットの位置を確認し、ずれている場合は修正するようにして対処します。ダットサイトは現在あらゆるチームで標準化されつつある装備で、HRT、SOG、SWAT、陸空海軍で多くのオペレーターに使われています。エイムポイント、ホロサイト、トリジコンなどが多く使われています。
16.Q:コンペセイターは実戦にも有効ですか?
A:これも難しい質問ですが有効だと私は思います。理由はリコイルが減少して撃ちやすくなる事や作りが丈夫なため壊れ難く、又、CQBなどの接近戦には、発射音が大きくなる為に相手を威嚇させるのにも有効です。現在、多くのM4カービンがカスタム化されコンペセイターが付いています。また、HRTのMP5の10mmサブマシンガンもスリーポートのコンペセイターが付いています。ダットサイトやコンペセイターは、全てIPSCシューター(競技射撃)のアイデアです。良いものは何でも使う!これがタクティカルオペレーターに重要な事です。